(4)今までの日本には、西欧がこうであるから日本もそうでなければならない、という単純な考え方が非常に多かった、外国には理想の国があるかのようにも論じられた。わが国には、米国の実績を紹介するだけで専門家とみなされている人たちが多数いる。 文化が経済に影響することが理論的に明らかになれぱ、日本人は経済や社会に対して(部分的に)独自の考え方をもつ必要が生じてくる。西欧から輸入した経済学などの社会科学も専門家は今までその内容をほとんど疑うこともせず、またそれを使うて日本社会を論じてもきたが、そうした態度を改める必要も生じてくる。 (荒井一博「文化の経済学-日本のシステムは悪くない」による)
A.日本にない考え方を探してそれを紹介するのが専門家だとみなす態度
B.外国に理想の国を求めずに日本独自の考えを作り出そうとする態度
C.文化の異なる国の考え方をそのまま日本社会に適用して胎じる態度
D.文化が経済に影響することを理給的に証明しようとする態度